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顔のない美女図鑑

顔が写っていないのに美女としか思えない写真の数々

美人教師

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「卒業式に参列する美人教師」といった雰囲気の一枚である。
口元から判断するに、この先生はあまりにも美人すぎるために田舎の子供たちには今ひとつ人気がない(断言)。
近寄りがたいほどの美しさと、その背後に秘められた、血も凍るような冷酷さ。
子供たちは微妙にそれを察しているのであった。
うーん、筆者はわざと宿題を忘れて、わざと鼻水をたらして、わざとこういう先生の前で失敗して、ビシビシ叱られてみたいでーす!

 

それはともかく、この先生は放課後の誰もいない職員室で、カナリヤを絞め殺しては目を細めて笑みを浮かべていたりするタイプである。
しかもそれを偶然、用務員のおじさんに目撃されていたりするタイプでもある。
「オラ、都会から来たあのキレーな女先生が……、ピーちゃんを握りつぶしてっとこ、見たっぺよー!」
なんて叫ぶ役を筆者はやってみたい。
もっとも、そのような必死の告発すら誰からも相手にされない人物なのだが。
「君ィ、何を言っちょるのかね?まったく毎度毎度、人騒がせな……」
そう言ってチョビひげをいじる校長。
「まあ、オホホホホ!きっと夢でもご覧になったのでしょう?」
なんて言って、高らかに笑う美人教師。

 

そのうち、貧乏な家の子が持ってきた筈の給食費が行方不明になる。
「本当だよ!ここに入れておいたのに……」
同じ日の夜、用務員のおじさんも唐突に姿を消す。
「まったく毎度毎度、人騒がせな……(校長おきまりの台詞)」
村人たちの夜通しの捜索活動もむなしく……。
翌朝、崖から足を滑らせて転落死した、おじさんの遺体が川で発見されるのだった!
さらに、遺体のポケットからはあの給食費の袋が……!!

 

それで途中に色々とある(残念ながら全部省略)ものの、最終回ではついに卒業式の日を迎えるのである。
講堂からはオルガンの音と卒業生による「仰げば尊し」の歌声が漏れてくる。
春の陽射しの中、講堂の外では刑事が二人、あの美人教師が出てくるのを待っているのであった。
「しかし本当に、あの別嬪の先生がねェ……?」
信じられないといった表情で若い刑事が言う。
「あの包帯を見るがいい。鳩につけられた引っかき傷が、犯人を特定する最後にして最大の決め手となった、という訳なのだよ。これもきっと天罰に違いないと俺は思う、そうだろう若いの?」
と説明的な台詞を早口で言う退職間際の老刑事(この役も筆者がやりたい)。

そう、あの用務員のおじさんが飼っていた伝書鳩のポーが、全ての謎を解き明かす鍵となったことを美人教師はまだ知らずにいる……!
皮肉なことに、その美しい口元には笑みさえ浮かんでいるのであった……。


【第一部 完】

(第二部「うら若き日の美人教師編」は6月からWOWWOWで!)

 

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