正義のヒーローにコテンパンのメタクソのズタボロにやっつけられて、部下を全員失って、悪の大幹部から大目玉をくらって、その帰り道……。
しょんぼり。
がっくり。
どこか遠くへ行ってしまいたい。
といった風情の一枚である。
おそらく、レザーの下の頬は涙に濡れているに違いない。
頭の羽も今日だけはダラーンと垂れて、鳩や少年からも軽く無視されて……。
しかしこれだけ全身を隙間なく隠しているにもかかわらず、この美女オーラは相当のものである。
ただ、分類上どのようなカテゴリーに入れてよいのか、あれこれ考えても、これぞという決定打が見つからない。
これも同様に「芸術」「ファッション」「マスク」といった領域を超えてしまっているような、踏み外してしまったようなやりすぎ感が感じられる。
これも同様で、特撮ものに出てくるような、
「魔界の女幹部(暗黒四天王のうちの一人)」
といった雰囲気である。
ちなみに人間界にやってきて人間の姿になる、その時は演じるのが天海祐希になりそうな格調の高さと美女オーラが出ている。
出てはいるものの、やはり、
「なにゲルゲやねん!」
というツッコミを入れられても仕方の無いコスチュームである。
三枚ともカテゴリー的には悩んだ末に「怪人」としか言いようのない強烈な個性を持っているのだが、どうもこの種の写真を採り上げることができるのは今回が最初で最後のような気がする。
もし、今後また新たに「怪人」カテゴリーに入るような写真が出てきたら、それはかなりの実力派であるに違いないと予言しておくので、その日をお楽しみに。