写真に限らず、世の中にはどういう意図で作られたのか分からない作品が数多くある。
あるだけでなく、絶えず鑑賞する側に「意図や意味を読め」という図々しいメッセージを送りつけてくる。
われわれは常に「分からなかったらどうしよう」と怯えながら暮らしているようなものだ。
被写体と背景の色を揃えて、単一か同系色でまとめた写真は、前回のように、どちらが上なのか横なのかすらはっきりしない写真に比べると、
「同じような色で揃えてますよ」
という意図が分かりやすく、親しみやすく、目にも優しい。
白は、単一でまとめる型の写真の中で最も頻繁に用いられる人気色である。
時々「色」の持つ意味そのものにすら疲れることがあるが、さすがに白は疲れない。
これは背景と揃えて、地面、壁、服の色が同系の仄かな黄色になっているもの。
これもやはり同じ意図のもの。
どこかしらアクセントをつけたくなる人もいるようで、これは赤がアクセントになっている。
今回最後の一枚もまた、
「アクセントのつけ方」のお手本のような見事さである。
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