顔のない美女図鑑

顔が写っていないのに美女としか思えない写真の数々

納屋

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ばったりと美女に出くわしてしまう。
しかも納屋で。
今回はそのような一枚である。

これがスパイ映画の場合、納屋に逃げ込んだ主人公の前に現れる女は、大抵ろくな女ではない。
この写真のような状況下では、次の瞬間には銃口がこちら側に向けられている。
「君はステファニーじゃないか!まさか、裏切ったのか!?」
なんて叫んでも、相手は全く動じない。
それどころか冷たい声で、
「気づくのが少し遅すぎたようね」
と死亡宣告されてしまい、銃声が鳴り響くであろう。

ゾンビ映画の場合はどうか。
おそらく大農場経営者のひとり娘が行方不明になって、やっとこさ主人公が納屋で発見した、といった場面であろう。
しかし次のカットでは「すでにゾンビ化が始まっている顔」が現れて、
「キシャー!」
と咆哮しながら飛びかかってこられて、やはりこれも銃声が鳴り響くであろう。

どうもこういう展開は考えるだけで疲れてくるので、もう少しコメディ寄りの方向に持っていきたい。

「キャー!見ないでよ!」
「(両手で目を隠して)一体、君はどうしてこんな所にこんな格好でいるんだい?」
「あたし、パパに頼まれて納屋の壁にペンキを塗ってたのよ。服にペンキが付くといけないから、こういう格好で……、でも、あなたこそ誰なの?」
「(指の隙間から見つつ)僕は今、事情があって悪い奴に追われているんだ」
「つかまったら、殺されちゃうの?」
「ああ、殺されてしまうかもしれない!」
「まあ大変!」
「ひと晩だけ、この納屋で休ませてくれないか?」
「ええ、いいわよ。でも、塗り立てだからペンキには触れないでね!」
いいね~この展開!
ちょっと足りない感じの女の子が協力的になってくれる!
こういう流れになるのであれば、悪い奴に追われるくらいは別にいいかな、とすら思える展開!
考えてよかった!

 

ところで映画といえば「顔のない美女」がゾロゾロ出てくる映画を思い出したので、ご紹介してみたい。
それはキューブリックの遺作となった「アイズ ワイド シャット」である。

アイズ ワイド シャット [DVD]

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 「顔のない」度においても「美女」度においても、その両立度においても、高いハードルをクリアしている濃密な作品なので「顔のない美女図鑑」選定委員会推薦映画として強く推したい。

 

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